HSPとは

発達障害に似ている概念として「HSP=Highly Sensitive Person」というものがあります。
日本語に直訳すると「感覚過敏な人」という意味で、脳が刺激に敏感であることを原因という心理学の概念であり、人の気質の一つです。

具体的には、「ものごとを深く考える」「刺激を受けやすい」「感情の面で反応しやすく共感しやすい」「かすかな刺激に対する感受性が強い」という4つを全て満たす人のことがHSPと定義されています。

HSPの気質を持つお子さんに起きる典型的な悩みやトラブルが以下の通りです。

・光や音などの強い刺激に敏感に反応しやすい
・他人と自分との違いに悩み、苦しみを感じている
・頭のなかに次々といろんな考えが浮かぶ
・気になることがあると拘ってしまう
・想定外の出来事でパニックを起こしてしまう
・本音と建前が分からない

発達障害のお子さんに起きる悩みやトラブルに似ていませんか?
しかしながら、これらのトラブルが起きる根本的な原因は異なります。

HSPはあくまで「外部の刺激」が原因となりトラブルが起きるのに対し、発達障害は「脳の機能不全」が原因となりトラブルが起きます。

例えば、HSPのお子さんが頭のなかに次々といろんな考えが浮かぶのは、五感が鋭敏ゆえに脳が沢山の情報を取り入れすぎてしまうからです。
一方で発達障害のお子さんは、脳の情報処理がうまくいかず、入った情報の整理がうまくできないから、頭のなかに次々といろんな考えが浮かんでしまいます。
また、HSPのお子さんが本音と建前が分からないのは、相手に共感し、素直に言葉を信じてしまう傾向があるからです。
一方で発達障害のお子さんは、相手の言葉や表情の意味を理解すること自体ができないために、本音と建前の区別がつきません。

ですから表面的な事象を捉えて「発達障害だ」「HSPだ」と決めつけるのではなく、根本的な原因を追究し、対策を講じることがお勧めします。


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